妊娠中のピラティスはNG?最大の誤解を解説!

ピラティス情報・コラム

妊娠中にピラティスを行うことに不安を感じる女性も少なくありません。

しかし、専門的な知識をもったインストラクターのもとで行うピラティスは、妊婦にとって多くのメリットをもたらし、安全かつ効果的な運動で得られるメリットが多くあります。

この記事では、妊娠中のピラティスに関する誤解や神話を解消し、安心して妊娠期を健康に過ごすためのアドバイスを紹介します。妊娠中だからこそ、ピラティスを楽しんで続けることが大切です。

【神話1】ピラティスは流産のリスクを高める

医師から特別な指示がない場合においては、ピラティスが流産リスクを高めることにはなりません。

「ピラティスのような低衝撃の運動が流産の原因になることはほとんどありません。流産の多くは、妊娠初期に胎児の染色体異常によって発生します。つまり、最初から胎児が正常に成長できないケースが多いのです。胎児は、羊水や母体の器官・筋肉でしっかりと保護されているため、母親が不安を感じても、その構造は頑丈に守られています。」

— Carrie Macy Samper(エクイノックスのピラティストレーニングマネージャー)

「医師から特別な指示がない限り、妊娠中の運動は気分を向上させ、ストレスを軽減し、エネルギーを与えるために推奨されます。運動は疲労感や不安感を引き起こすものではなく、逆に母体と胎児の健康を保つために役立ちます。」

— Melissa Connolly(ピラティスインストラクターおよびBalanced Body講師)

【神話2】妊娠前にピラティスの経験がないと、妊娠中に始めるべきではない

ピラティスの経験の有無は関係ありません。

ピラティスはリハビリを起源とするエクササイズなので、対象者の運動経験や体に合わせてレッスンを調整することができます。 

そのため、経験がない場合でも安心して始められます。

「ピラティスは妊娠中の体に合わせて簡単に調整できるため、妊娠前にピラティスをしていなかった女性でも安心して始められます。経験豊富なインストラクターの指導のもと、妊娠中のクライアントも安全かつ効果的に体力を維持することができます。」

— Connolly

「ただし、妊娠前と妊娠中ではピラティスの内容が異なることに注意が必要です。妊娠前は腹筋の収縮を深く強調しますが、妊娠中はこれが制限されます。妊娠中のピラティスは、体全体をつなげた運動というよりも、特定の部位を重点的に鍛えるピースミール的なアプローチになります。」

— Samper

【神話3】ピラティスの唯一の利点は産後の体型回復に役立つことだけ

妊娠中にピラティスを行うことは、分娩時の体力維持に繋がるだけでなく、腰や股関節の痛みを軽減する効果やリフレッシュ効果もあります。

「これは完全に誤解です。妊娠中の定期的な運動は、母体と胎児の両方に多くの利点をもたらします。運動によって胎児にもエピジェネティックな影響が及び、脳の発達や成長が促進される可能性があります。さらに、妊娠中に体力を維持することで、出産や分娩時に役立つだけでなく、妊娠中のストレス軽減や気分の向上にもつながります。」

— Samper

「ピラティスは、妊娠中の腰痛や股関節の痛みを和らげるためにも効果的で、体の意識を高め、コントロールと安定性を養うことができます。」

— Connolly

神話4:妊娠中は腹筋を鍛えるべきではない

妊娠中の腹筋運動には注意すべきポイントがあります。

そのため、自己判断で行うことは避け、専門的な資格を持ったインストラクターの指導の元で行いましょう。

「妊娠中は仰向けの姿勢で腹筋を鍛えることは避けるべきですが、コア全体の安定性を高める運動は有益です。仰向けの腹筋運動は、クッションや体位を変えることで安全に行えますが、腹筋を過度に使いすぎると、腹直筋離開のリスクがあるため、慎重に行う必要があります。」

— Connolly

「腹筋の強化は非常に重要です。出産時には、腹筋の力で赤ちゃんを押し出す必要があります。そのため、妊娠中の適切なコアトレーニングは、腹横筋を中心に行い、深層の安定筋をサポートすることが重要です。」

— Samper

神話5:健康な妊婦はピラティスを自由に行える

妊娠期(トライメスタ―)に合わせて注意すべきポイントがあり、エクササイズの内容に制限が生じます。

体の変化が大きく、デリケートな時期なので、慎重に行いましょう。

「妊娠中のピラティスは、どうしても制限が生じます。妊娠が進むにつれて、ある姿勢が不快に感じることもあります。また、妊娠中はホルモンの影響で靭帯や腱が柔らかくなるため、ストレッチや運動に注意が必要です。さらに、体内の循環する体液量も増加しており、心臓の負担も大きくなるため、疲れやすくなります。妊娠中でもピラティスは素晴らしい運動方法ですが、通常のピラティスとは異なる点が多いことを理解しておくべきです。」

— Samper

まとめ

妊娠中のピラティスには多くの誤解がつきものですが、正しく行うことで母体と胎児の両方に多くのメリットがあります。

ピラティスは、安全かつ効果的な運動であり、体力維持、出産の準備、気分の向上に役立ちます。

重要なのは、経験豊富なインストラクターの指導のもとで、自分の体の状態に合わせた適切なエクササイズを選ぶことです。

妊娠中もピラティスを続け、健康的で快適なマタニティライフを楽しんでください。

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